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文学っておもしろい・・・けど

ある講習で文学作品の読み取りの講義を受けました。「あまのはらふりさけみればかすがなる みかさのやまにいでしつきかも」阿倍仲麻呂の句です。なんとこれは、中国に渡った時に詠んだ句らしいのです。年代などいろいろな資料を当てはめてわかってきたらしいのですが、そこに作者の状況や心情が込められていて「なるほどなあ」と目から鱗・・・状況になりました。言葉一つ一つに作者の気持ちが見え隠れして、粋を感じます。三笠の山から月が出ることはないらしいのですが、立ち位置によってそう見えることがあるらしい。たぶんここから見たのだろう・・とそういうことまでわかるそうです。奥深いことです。でも、それがどうしたん???と言われればそれまで。そのあと伊勢物語の解釈も講義を聞きましたが、そんな大昔の人がどんな気持ちだったのか、なぜ、「船こぞりてなきにけり」なのか、ある意味どうでもいいことをほんとに真剣に考察して研究されているのですね。話を聞くと「そうなんだ」とその奥深さに感動します。私はどちらかといえば理系で白黒はっきりしているほうが好きですが、文学は「わからない」ことだらけで、それでいいんだとおっしゃって素直にうけいれられるのは、先生のお人柄のような気もしました。数学も、円周率を何桁も計算したりだいたいでいいやん、と言われるとそれまでのことを命かけてやるところもあるし、研究?学問?の世界って無駄に見えるけど人間性が濃く濃く詰まっているものだなあと実感しました。その先生は偏差値40の高校で古典を教えて、ずっと竹取物語の音読を半年ほど取り組まれたそうです。その成果として、古典が理解できるようになったそうです。そういう話は時々l聞いていて、進学校でも1年間かけて一冊を読み切るとかそういう取り組みされていて生徒に考える力がつくということを実証されています。なのに、現実は暗記させて点数取らせる教え方がほとんど。学校教育変えないと人間変わらないよ・・・と思っている私です。英語も教科になるらしいけどどうなるんでしょうね。今のやり方では絶対しゃべれるようにはならないと思いますが。

今日一日、「作者の気持ちでも考えてろ」ってバカにされる文系の魅力を実感することができました。ああやって作品に向き合っていたらおもしろいだろうなあ。そして、先生のお人柄にほっとしました。いい人っているよね。そして、一つのことをこつこつやっていくことの価値を改めて感じました。

朝、電車に乗り遅れて「今日は最悪だ」と思いましたが、一日終わってみるといい日でした。人生塞翁が馬、いいこともわるいこともいろいろです。